DNA(遺伝子)に結合して、朝起きて夜寝るという生活リズムをつかさどる体内時計の、調節機能をもつたんぱく質。BMAL1は脂肪を作ってため込む酵素を増やす働きがあり、増加すると細胞は脂肪をため込みやすくなり、減ると脂肪をため込みにくくなることが、2003年日本大学薬学部の榛葉繁紀(しんばしげき)講師(現・准教授)により解明された。またBMAL1は、時間帯によって増減し、1日のうち午後10時から午前2時ころが最高になり、もっとも少なくなる午後3時ころの約20倍に達することが判明。すなわち「夜遅く食事を取ると太る」ことが裏付けられた。また、遺伝的要因の大きい糖尿病や高血圧では、BMAL1の数に異常があることが分かった。BMAL1は日中は体内でほとんど作られないが、深夜になると増える傾向がある。体内時計に逆らい、朝日を浴びないような生活を続けると、BMAL1が昼も減少せず高止まりすることもある。つまり昼夜区別ない生活は体内の脂肪が増え、メタボになりやすいことが判明した。