電流を流すと光を発する白色発光ダイオード(LED)を利用した照明器具で、とくに、家庭の照明に使うLED照明、白熱電球の口金をそのまま使える一般電球形のLED電球をさすことが多い。白色LEDが実現し、高輝度化が進んだことで、LED照明は実用化され、ろうそく、白熱電球、蛍光灯につぐ「第4のあかり」ともいわれる。省エネ性に優れ、電気代が安く、長寿命、環境に優しい、などの特徴があり、一般電球形のLED電球を同程度の明るさの従来照明と比べると、消費電力は白熱電球の8分の1程度、蛍光灯よりも3~4割少なく、寿命は約4万時間で白熱電球の40倍、蛍光灯の6~7倍あり、1日10時間の使用でも10年以上もつとされる。消費電力が低いため二酸化炭素排出量も少なく、長寿命のため頻繁な交換も不要になる。半面、白熱電球より重く、上端部分のみが光る構造のために白熱電球と比べて光が広がらない、などの特性がある。価格は2009年10月の時点では白熱電球の300~400倍程度と高価。08年に、経済産業省は消費電力の大きさを理由に白熱電球の生産や販売の中止を業界に要請し、12年には生産が打ち切られる予定であることから、電球形蛍光灯とともに、その代替品としての普及が大いに期待されている。発光素子を基板に装着し、電源回路や放熱板を組み込むLED電球は、白熱電球や蛍光灯のように大規模な生産設備や特殊な技術を必要としないため、照明機器メーカー以外の企業の新規参入が相次いでいる。