太陽から放出されるプラズマ流(太陽風)が、地球をとりまく磁気圏を激しくゆがめた結果、伸びきった磁力線の一部がちぎれて起こる地球磁場の震動。2010年、アメリカ航空宇宙局(NASA)が、5基の観測衛星を使って実施した、テミスミッション(Themis mission)と呼ばれる、太陽風と地球磁場の観測研究の中で初めて確認した。発生場所は地球の夜側(太陽と反対側)にあたる大気圏上層で、微小なものは約4時間に1回、10分程度にわたって起こっている。また、1年に1回ぐらいの割合で大規模な宇宙震も発生し、ゴム製の吹き流しのように引き伸ばされた磁力線が、ちぎれて跳ね戻る際、高エネルギーのプラズマ流を発生させる。その流れが高度3万2000km付近にある磁気圏に衝突し、バウンドするたびに、マグニチュード5~6の地震に匹敵するエネルギーが放出されるという。さらに地球地場の震動によって、宇宙竜巻と呼ばれる目に見えない巨大な磁気の渦巻きが現れると、オーロラを変化させたり、地上の送電システムに影響をおよぼすこともある。