月食のとき、月が欠けたままの状態で地平線や水平線に沈んでいく現象。「月没帯食」ともいう。明け方近い時間帯で月食が始まるときに観測できる。2008年8月17日の未明から早朝にかけて、北海道の東部を除く日本各地で部分月食があり、主に西日本でこの光景を目にすることができた。月食は、太陽、地球、月が直線上に並び、地球の影が月にかかって欠けたように見える現象。今回は、欠け始めが日本時間の午前4時36分ごろで、終わりは同8時59分ごろだった。東西に幅がある日本列島は地域によって月没時間にかなりの差があり、食の見え方にも違いがある。例えば札幌では月没が午前4時44分で、欠け始めのわずか8分程度しか見えず、食は月面の11%、東京は同5時03分で35%、那覇は同6時6分で、ほぼピークに近い81%だった。ちなみに、ヨーロッパでは、月が欠けたまま昇ってくる「月出帯食」となった。