南米アルゼンチンのアンデス山脈で、2億3000万年前(三畳紀後期)の地層から化石が発見された新種の恐竜。成体3体分の化石からほぼ全体が復元され、体長約120センチ、体重は5~7キロ。三畳紀後期は恐竜時代初期にあたり、ギリシャ語で「夜明けの走者」を意味するエオドロマエウスという学名が付けられた。歯や指などの特徴から、ティラノサウルスなど獣脚類と呼ばれる肉食恐竜の祖先で、二足歩行をして小動物を捕食していたと考えられる。アルゼンチンとアメリカの共同研究チームが2011年1月14日、アメリカの科学誌「サイエンス」電子版に発表した。同じ地層からすでに発見されていたエオラプトルは、これまで初期の獣脚類と考えられていたが、研究チームは歯やあごの形をエオドロマエウスと比較した結果、エオラプトルを竜脚形類と呼ばれる草食恐竜の系統に分類している。