IT関連製品や部品などの関税撤廃を定めた、WTO(世界貿易機関)の協定。1996年に日本、アメリカ、ヨーロッパ各国などが合意し、翌97年に発効した。2012年5月時点で、WTO加盟国・地域155のうち74カ国・地域が参加している。対象となっているのは、パソコン、携帯電話、半導体など約140品目。協定参加国間の対象品目の貿易額は、世界全体の97%を占めている。12年5月15日、ITAの参加国・地域はスイスのジュネーブで委員会を開き、同協定の改定交渉を始めることで合意した。協定発効から15年間、対象品目が変わっていないため、IT分野の技術進歩に合わせて対象品目を増やすことが目的。デジタルテレビ、デジタルビデオカメラ、カーナビ、ゲーム機など、約150品目程度の追加を目指す。日本はすでに追加対象品目の大半で関税をゼロにしていることからマイナスの影響は少なく、輸出拡大の追い風となることが見込まれる。