SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が保持している友人関係などの人脈情報。SNS世界最大手のフェイスブックでは、Likeボタンなどのソーシャルグラフを活用したサービスで成功を収めた。Likeボタンは、記事や商品画面のそばに表示され、クリックするとフェイスブックに登録している友人におすすめの情報を伝えることができる。日本向け携帯版サービスの開始など、フェイスブックが本格的な日本参入を目指すなか、ミクシィでは2010年9月に「mixiチェック」ボタンサービスを公開。ボタンを押すとその人が関心を持った情報をmixi上の友人と共有することができるこのサービスは、公開後すぐにヤフーや楽天、ディー・エヌ・エーなどで導入された。一方、グーグルでは、ソーシャルグラフを各SNSから独立した形で共用するサービス「Social Graph API」を開発。ブログやプロフィールページのアドレスを入力すると、公開されているサイトから知人を検索することができるサービスを08年に公開している。ソーシャルグラフは、ウェブにおけるコミュニケーションの幅が広がるだけでなく、貴重なマーケティング資料となるため企業からも注目を集めている。