結婚式や舞台などのイベントで利用される特殊演出用花火の呼び名の一つ。噴き出した火花が、比較的低温なことが特徴とされている。製造・販売元によって呼び名は異なり、「低温度花火」「室内花火」「ローカロリー花火」などとも言われる。花火は公的には「煙火」と言い、火薬類取締法で「がん具煙火」(おもちゃ花火)と「がん具煙火以外の煙火」に区分されている。通常、花火大会などで使われる打ち上げ花火や一般に売られている花火には、黒色火薬(硝酸カリウム、硫黄、木炭の混合物)が使われているが、特殊演出用花火の場合は室内や閉ざされた空間などで利用されることも多いため、煙やにおいが少ない無煙火薬の主成分であるニトロセルロースや、燃焼温度の低いチタニウムなども使われている。効果や成分は製品によってさまざまだが、火薬製品なので、使用する場合は消防署への届け出や防火管理者の申請が必要になる。2009年12月、ロシアのペルミのナイトクラブで、低温花火の違法使用が原因とみられる火災が発生、100人以上の死者と約130人の負傷者が出る大惨事となった。