プロペラ(羽根)ではなく、らせん状のひだをつけた回転する円柱により、風の力を利用する風車。秋田県の企業・株式会社メカロ秋田と国立秋田工業高等専門学校、秋田大学、秋田県立大学などの産官学連携によって、2003年から開発されてきた風力発電用のマグナス風車の1号機が、07年秋に建設される。円柱で風を受けても風車として機能する理由は「マグナス効果」という現象による。回転する物体に垂直な流れが当たるときに起こるもので、1852年にドイツの科学者、H.G.マグナスが、砲弾の研究の際に発見した。ボールにさまざまな回転を加えることで球筋が変化することも、この現象で説明できる。風車の場合は、円柱の回転を調整して浮き上がる力を発生させて動かしている。発電用マグナス風車は、風の力を直接利用する従来のプロペラ型よりも強風に強く、建設費用も安いという長所がある。