東京電力福島第一原子力発電所事故(東電福島第一原発事故)を受けて、文部科学省が福島県内の学校、公園に2700台を設置した放射線量測定装置。警戒区域と計画的避難区域を除く全市町村をカバーする。幼稚園、保育園、小学校では地上50センチ、中学校、高等学校や公共施設などでは地上1メートルの高さでガンマ線の空間線量を計測し、7時~19時まで装置本体にある電光表示器で線量率を表示するとともに、空間線量率の10分間平均値を10分ごとに、組み込まれた携帯電話端末を使って文部科学省のサーバーに送信する。電源には太陽電池とバッテリーを使用し、日照不足でも10日間稼働する。2011年11月から設置を進め、おおむね設置が完了した12年2月21日からは、インターネットで計測放射線量の測定結果のリアルタイムでの公表を、文部科学省のホームページ(http://radiomap.mext.go.jp/ja/)で始めた。ホームページには地図が表示されており、地図をズームアウトすると地域ごとの線量計設置台数が表示され、さらに地図を拡大すると地域の線量計の場所を表示、この線量計をクリックすると最新の計測結果と過去の推移グラフが表示される。文部科学省では、11年度中は試験運用としており、警戒区域と計画的避難区域を含む地域についても、年度内に別途に可搬型モニタリングポストを設置するとしている。