太陽光発電の実用化を見据え、メガワット(MW)、すなわち100万W規模の電力を得ようとする、大規模な太陽光発電の通称。火力発電や原子力発電に付きまとう燃料確保やCO2排出などの諸問題に直面する昨今、太陽光から電気エネルギーを得る太陽光発電があらためて注目されている。地球に届く太陽光は、快晴時で1m2当たり約1kWのエネルギーをもたらし、そのすべてを活用できるなら、全世界で1年間に使用するエネルギーを40分でまかなえるほどにもなる。だが、この変換作業を行う太陽電池を展開できる場所は限られるうえ、天候による条件の差もあるほか、性能的にも現時点では最大で20数%しか電気エネルギーに変換できない。そこで、広大な土地を確保して太陽電池を敷きつめ、メガワット規模の電気エネルギーを得ようとする計画がある。2008年10月20日、東京電力と神奈川県川崎市は、同市の浮島と扇島に約11haと約23haの土地を用意し、それぞれ7MWと13MWという、合計20MWの太陽光発電所を建設する計画を発表。着工は09年度、運転開始は11年度を予定し、一般家庭の約5900軒分に相当する電力量をまかなうことを目標とする。また、シャープと関西電力も、大阪府の堺市臨海部の産業廃棄物埋立処分場に約20haの土地を用意し、同時にコンビナート内の各工場の屋根などに太陽電池を設置することで、それぞれ約10MWと18MW(当初は9MW)の電力を得る施設を設置する計画を立てており、同年6月23日に発表している。着工・運転開始時期は前者とほぼ同じ予定。