アップル(本社・アメリカ)が2012年9月にアメリカやEU諸国、アジア圏を中心とした9カ国で発売を開始したスマートフォン(高機能携帯電話)。07年に発売された初代iPhoneから6代目にあたる。日本ではソフトバンクモバイルとau(KDDI)が販売する。ディスプレーは4インチ、1136×640ピクセルの解像度を持ち、彩度は前年発売のiPhone 4Sより44%アップ、高さも9ミリ縦長になった。高さ123.8ミリ、幅58.6ミリ、厚さ7.6ミリ、重量112グラム。CPUはA6チップを採用し、iPhone 4SのA5チップよりも最大で2倍の処理速度を実現したと言われる。全体的にiPhone 4Sの機能拡張といった印象が強いが、次世代高速無線ネットワーク技術であるLTEに対応したことが大きな特徴になっている。これに合わせて、ソフトバンクモバイルとauもLTEサービスの提供を発表。その上、auがサービス開始と同時にテザリング対応を発表したことから大きな話題となった。テザリングとは、ノートパソコンやゲーム機から無線LANなどでテザリング機能を持つスマートフォンやタブレットPCに接続し、インターネットを利用すること。また、ソフトバンクモバイルも12年10月、急きょモバイルデータ通信事業を行うイー・アクセスの買収を発表。同社のLTEネットワークを活用し、同年12月よりテザリングを実施することを発表した。また、OSは最新のiOS6を標準で搭載。SNSのFacebookをOSに統合し、パノラマ写真にも対応した。iOS6での大きな話題は、Googleマップが標準機能から外され、アップルの独自マップ機能が採用されたこと。新しいマップ機能は完成度が低く、農場が空港表示になったり、首相官邸内に高校が出現するなどの誤表示が世界中で発見され、メディアをにぎわせた。