物質の化学反応もしくは物理反応によって放出されるエネルギーを電気エネルギーに変換する装置を、電池という。電池は、一般的に化学電池のことを指し、基本的には、電子が放出しやすい亜鉛や水素などと、電子を受け取りやすく、酸化力の強い二酸化マンガンや酸素と反応させて、エネルギーを取り出す仕組みからなる。電池は正極、負極の二つの電極と、電解質(電解液)の三つの要素から構成され、電子を放出する負極では酸化反応が、電子が流入する正極では還元反応が起きており、電子(電荷)の流れとは逆方向に、正極から負極に向けて電流が流れる。空気電池とは、還元反応が起きる正極活物質に、空気中の酸素を用いることを特徴としたアルカリ電池の総称で、負極に鉄や亜鉛、アルミニウムなどの金属を用いたものを金属空気電池という。空気を用いることで負極活物質の亜鉛の量を増量できるとともに、温度変化にも強く、容量も大きく、軽量化も可能、などの長所を持つ。ボタン電池などとも称され、補聴器の電源などに使われている。なお、物理電池の代表的な例としては、太陽電池が挙げられる。