可動フレームに段ボール素材の外装をまとわせた、マネキン型のロボット。「世界一弱いロボット」のキャッチフレーズのもと、骨格となるフレームをイーガー社、外装素材を城東紙器、デザインをアキ工作社という、3社コラボレーションのもと製作され、2008年11月26~28日に開催された「国際次世代ロボットフェア」に出展された。身長は162cmだが、外装が段ボール素材なため、重量は10kg未満となる。外装の段ボール素材は、輪切りにしたものをフレームに通しながら数cmおきに積層していくもので、首と腕とが自由に可動する。通常、ロボットの外装はプラスチックや金属で作られるが、デザインによって可動範囲に影響が出たり、その重さゆえに可動に支障が出たり、あるいは製造過程やコストの負担が大きいなど、実はロボット製造の課題の一つともいえる。その点、紙マネキンロボットは、文字通り、店頭などにおけるディスプレーとしての用途が想定されており、そもそも、プラスチック製の外装のような高い耐久性を必要としない。さらに、段ボール素材の外装は低価格で、製造が容易なうえ、着色も自在なため、さまざまなデザイン・バリエーションを取りそろえ、簡単に交換できるなどの利点をもつ。製品化は09年4月ごろの予定という。