オープンソースのモバイル端末向け基本ソフト(OS)の名称。インテルとノキアが推進してきたモバイル端末向けOS「ミーゴ」(MeeGo)と、モトローラやNTTドコモ、NECなどが共同で設立したリモ・ファンデーション(LiMo Foundation)が推進してきた携帯電話向けプラットフォーム「リモ」(LiMo)を統合したもの。2011年9月より、リナックス・ファンデーション(Linux Foundation)の管理のもと、インテルとサムスンが主導するタイゼン・アソシエーション(Tizen Association)によって推進されている。タイゼンの大きな特徴は、リナックスベースで、OSに独自機能やサービスを追加できることと、タイゼン上で動作するアプリケーションが、Webページを作成するための言語「HTML5」で開発できること。Webページを作成できるプログラマーであれば、タイゼン向けのアプリケーションの作成も容易であり、また、閲覧環境に依存することなくどんな環境でもWebページを表示できるWeb標準に準拠することで、アプリケーションを異なる構造のハードウエアに移植することも容易になるというメリットがある。タイゼン・アソシエーションは、インテルとサムスンのほか、NTTドコモ、スプリント(アメリカ)、ボーダフォン(イギリス)などの携帯電話事業者、NEC、ファーウェイ(中国)などのハードウエアメーカー12社が参画している。13年2月、タイゼン・アソシエーションはスペインのバルセロナで開催された携帯電話見本市でTizen 2.0を発表。同時に、NTTドコモとフランスのオレンジが13年秋にタイゼン搭載の端末を発売することを発表した。