専用のシートの上にパソコンや周辺機器を置いただけで、それぞれがネットワークをかたちづくり、同時に電源の供給も受けることができるシステム。東京大学の篠田裕之准教授の研究をもとに、情報通信研究機構(NICT)が協力して開発。2007年6月13日から開催された「INTEROP/IMC TOKYO 2007」にて公開された。専用のシートは、約1mmの幅の銀を7mm間隔で網目状に走らせ、その上に樹脂でカバーを施した構造をもつ。この上に置く機器には、底の部分に2種類のインターフェースを設け、これらが信号の送受信とともに、電源の供給を受ける機能を果たす。シート上であれば、すべての機器を好きな場所に置いていい。シートには、信号用の高い周波数の電気と、電源供給用の低い周波数の電気が流れることになるが、シート、インターフェースとも、金属は露出していないので、触っても感電はしない。コネクターなどを使わずに信号の送受信や電源の供給ができるのは、(1)電気を通す物の近くに電気を帯びた物があるとき、それがプラスの電荷であれば、相手の表面にマイナスの電荷が現れるという現象と、(2)電気が磁気を生むように、磁気からも電気が生み出されるという現象、の二つの電磁気特有の効果を利用しているため。