フィンランド技術アカデミー(TAF;Technology Academy Finland)が2004年に創設した、工学技術や科学技術分野における優れた革新的技術をたたえて授与する賞。過去10年間の発明が対象。賞金は100万ユーロ(約1億600万円)以上で、ノーベル賞に匹敵する賞だと言われている。フィンランド技術アカデミーは、フィンランド政府の協力のもと、フィンランド産業界を中心に構成される独立財団で、人類に貢献する科学研究や技術支援を行うことを目的に設立された。ミレニアム技術賞を授与するほか、科学技術などに興味を持つ10代の若者を対象にしたミレニアムユースキャンプなども主催している。ミレニアム技術賞は、04年から隔年で授与しており、5回目にあたる12年ミレニアム技術賞は、オープンソースのコンピューター用基本ソフトLinux(リナックス/リヌクス)を開発したフィンランドのリーナス・トーヴァルズと、ips細胞(人工多能性幹細胞)の開発者である京都大学の山中伸弥教授に贈られることが決定した。授賞式は、6月13日にヘルシンキで開催される。なお、過去の受賞者は次のとおり。04年ティム・バーナーズ・リー(ワールドワイドウェブ(WWW)を開発)、06年カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授(青色発光ダイオードを発明)、08年マサチューセッツ工科大学のロバート・ランガー教授(バイオマテリアルによる薬物制御技術)、10年ローザンヌ工科大学のマイケル・グラッツェル教授(色素増感太陽電池の発明)。