南米エクアドルのガラパゴス諸島で、唯一生存するとされていたピンタゾウガメ(学名 Geochelone nigra abingdoni)のオス。2012年6月24日早朝、保護されていたサンタクルス島にあるチャールズ・ダーウィン研究所内の飼育施設で死んでいるのが確認された。死因は衰弱死で、推定年齢は100歳。ピンタゾウガメは、ガラパゴス諸島の島ごとに生息している15(14とする研究もある)のガラパゴスゾウガメの亜種の1種で、ジョージの死によって絶滅したことになる。1971年にピンタ島で発見されたジョージは72年に現在の施設に移され、近縁種のウォルフ火山亜種の2頭のメスがパートナーに選ばれ、91年から繁殖計画が始まった。しかしその後の研究で、2頭とも交雑種で最も適した相手ではないことが判明。2011年、新たに最も近縁種とされるエスパニョラ島亜種の2頭のメスがパートナーとして選ばれたものの、メスを寄せ付けないことからロンサム(孤独な)と名付けられたともいわれるように、結局、繁殖には至らなかった。