岸から離れて海や河川を流れ漂っている氷塊。海の水が凍結した海氷、川の水が凍結した河川氷のほか、氷山も含まれる。陸地に接岸して動かない氷塊は定着氷という。北半球は北極海、バルト海、オホーツク海、ベーリング海など、南半球では南極海において見ることができる。日本では気象庁と第一管区海上保安本部海氷情報センターが、北海道沿岸オホーツク海の流氷について観測を行っており、水平線上にある流氷を、網走地方気象台の観測室から目視観測できた最初の日を流氷初日と定めている。また、流氷が接岸して定着氷になった日を流氷接岸初日、広い海域での海面と氷の比率(全氷量)が半分以下となり、船舶の航行が可能になった日を海明け、視界内の海面で流氷が見られた最後の日を流氷終日、流氷初日から流氷終日までを流氷期間という。これらはすべて気象庁が予報用語としている。1971~2000年の記録統計による平年値は、流氷初日1月20日、流氷接岸初日2月1日、海明け3月24日、流氷終日4月16日、流氷期間87日である。