現行のフルHD(フルハイビジョン)の4倍にあたる、約4000×2000画素もの解像度をもたせた次世代映像規格。4K×2Kとも表記され、「よんケーにケー」と読む。1000倍を表す「キロ(kilo)」の頭文字「K」を画素数の4000と2000にあてがったことが名前の由来で、ポストフルHDの規格として注目されている。フルHDの画素数が1920×1080画素(約207万画素)であるのに対し、4K2Kでは3840×2160画素(約830万画素)や4096×2160画素(約880万画素)が考えられており、これまではプロモーション用の展示映像や静止画などに限定的に用いられることもあった。2011年9月には、ドイツのベルリンで毎年開催される国際コンシューマ・エレクトロニクス展「IFA(Internationale Funkausstellung)」で、東芝やシャープといった日本のメーカーが4K2Kに対応した液晶テレビを発表。家庭用機種の登場が現実味を帯びてきた。ただし、フルHDの4倍もの信号を扱う放送やディスクメディアの登場は、当分の間は現実的ではない。現状では、フルHDの信号をベースに、映像を信号にする際に抜け落ちてしまった細かな情報を計算処理によって推定し、補完することで、信号の量を4倍にアップコンバート(up convert)しようという手法がとられることになる。その有力候補が超解像技術で、これは圧縮されたかたちで送られてくる信号を伸長処理して映像を作り、これを再圧縮するような処理を通じて、複数の通過点から出発点を推定するように本来存在したであろう映像情報を復元しようというもの。一方、i3研究所(アイキューブド研究所。“3”は上付きで表記)では、人が実際の情景を見たとき、そこから受ける光の刺激によって脳が認知をする過程に着目。鑑賞者に同様の光刺激を与え、同様の認知過程を生じさせることで、遠近感や立体感、質感を高めようという、ICC(Integrated Congnitive Creation 統合脳内クリエーション)技術を開発している。