インターネット検索の最大手、アメリカのグーグルによるインターネット閲覧のためのブラウザーソフト。アメリカ時間の2008年9月2日に、100カ国以上で、試験版となるベータ版が無償リリースされた。マイクロソフトの基本ソフト「Windows Vista/XP」向けで、日本語を含む世界40以上の言語に対応する。「Mac OS」、「リナックス」向けも数カ月以内に発表される予定。クロームは、インターネット閲覧の簡素化と高速化、安定性の向上を図りながら、ウェブページやウェブアプリケーションに対応するプラットフォームとして、複雑化するネットサービスに対応するブラウザーとして開発された。「ワンボックス」とよばれるアドレスバーなど、既存品にない特徴をもつ。設計情報となるソースコードを無償公開する、オープンソース方式で改良が進められる。7割以上のシェアをもつマイクロソフトのブラウザー「インターネット・エクスプローラー」との争いが注目される。なお、グーグルは、ソフトウエアなどのコンピューター資源をインターネット経由で利用するクラウド・コンピューティングを提唱しており、「クローム」をブラウザー経由の業務ソフト、メールサービス、動画配信サービスなど、各種のネットサービスのための基盤ソフトと位置づけている。