照明器具や信号機など、目に見える光を使って通信を行う技術。蛍光灯や発光ダイオード(LED)を、人の目には気づかないほど高速で点滅させてデジタル信号に置き換え、データを送信する。通信速度は数Mbps(メガビット/秒)~百Mbps以上。無線LANと比べ、既存の照明インフラが利用できる、通信範囲を光が届く場所に限定できる、周波数確保が不要で、電波のように電子機器や人体への影響がない、電波や赤外線と違い高い電力のままで送信できる、などの利点がある。毎秒200万回以上の高速で点滅ができるLED照明の普及が始まったことで可視光通信の実用研究が本格化し、インターネット通信や通話システム、測量など、幅広い分野での活用が見込まれる。また、すでに実用化された電力線通信(PLC)や携帯電話の赤外線通信との融合も進められている。