厚さ0.1ミリと紙のように薄く、曲げたり巻いたりすることもできる柔軟なガラス(フレキシブルガラス)。特殊ガラス材の世界的メーカー、アメリカのコーニング社(本社・ニューヨーク州)が開発し、2012年6月4日にCorning Willow Glassとして発表した。すでに機器メーカーなどへの見本配布を開始している。ウィロー(柳)という名の通り、しなやかさと強度を兼ね備えているため、電子機器の周りを包み込むような形態など、曲面に合わせたディスプレーの設計が可能になる。また、高性能ディスプレーの製造に不可欠な高温加工にも最高500度まで耐えられる。コーニングでは、ディスプレーのほか照明や太陽電池などへの利用についても研究を進めている。コーニングは液晶用ガラスで世界シェアの50%を握り、高性能強化ガラス「ゴリラガラス(Gorilla Glass)」をアップル社のiPhone 4など多数のスマートフォン(多機能携帯電話)に供給している。