将来の大容量の通信を可能にする、世界最高水準の超高速インターネット衛星。政府のIT戦略本部「e-Japan重点計画」に基づき、だれもが「いつでも・どこでも・安心な」高速通信衛星サービスが受けられるように、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と情報通信研究機構(NICT)により共同開発が行われてきた。将来の大容量(ADSL8Mbpsで150回線分)の高速通信に対応することを想定し、一般家庭でも直径45cm程度の小型アンテナを使えば最大155Mbpsの受信、企業でも直径5m級のアンテナを使えば最大1.2Gbpsの超高速双方向通信が可能となることを目的としている。広域性・同報性・耐災害性といった通信衛星の利点を生かして、IT社会に必要な高速大容量通信を実現し、地域によるデジタル・デバイド(情報格差)の解消や、遠隔医療をはじめ、教育分野、災害速報などへの利用が期待される。WINDSの設計寿命は5年、大きさは2×3×8m、質量は約2.7tで、2007年度の冬期に、H-2Aロケットによる打ち上げを予定している。