地球周回軌道上で営業を予定する、長期滞在型の民間宇宙施設。現在、具体的なものとしては、アメリカの宇宙ベンチャー、ビゲロー・エアロスペース社の計画がある。同社は2006年と07年に技術実証用の無人試験機「ジェネシス1」「ジェネシス2」を打ち上げているほか、折りたたまれた状態で打ち上げ、宇宙空間で風船のようにふくらませて居住区域を構成する「サンダンサー」と名付けた施設の開発を進めてきた。現在は、「BA330」という、330立方メートル規模の大型施設を開発している。高度約400キロの宇宙空間で、企業の実験スペースや、民間人の滞在施設としての利用を見込む。営業開始は16年ごろの予定で、施設への輸送手段は、アメリカの宇宙ベンチャー、スペースX社などが担う。スペースX社は、12年5月に無人宇宙船ドラゴンを打ち上げ、民間企業として初めて国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功するとともに、地球への帰還を達成している。