2008年5月12日14時28分(日本時間15時28分)に発生した、中国の四川省を震源とする大規模の地震。震源は四川省の省都・成都から北西約90kmで、地震の規模はマグニチュード(M)8.0(7.8から上方修正)。震源から1500km以上も離れた北京、南京、福州の中国の各地や、台湾、日本でも、震度2~3程度の揺れが確認された。四川省は、中国の西南部に位置し、西のチベット高原から東部へ低く傾斜する地形を形成し、成都の西の四川盆地とチベット高原に、北東から南西方向に延びる龍門山断層がある。この地帯では、過去に震度7以上の大きな地震が起きており、今回の地震はその断層の一部が動いたことから起きたものとみられる。地震による被害は、チベット族など人口8323万人を擁する四川省の広範囲に及び、倒壊した建物の数は50万棟以上と推計され、多くの人々が生き埋めとなった。しかし被災地へいたる道路が寸断されたことから救出が遅れ、それに従い被害者数も増えている。15日、中国政府は日本が申し出た国際緊急援助隊員派遣を、初めて受け入れると発表し、16日午前、援助隊の第一陣が現地入りした。また、25日の中国政府の発表によれば、確認された死者数は6万2664人、行方不明者数が2万3775人に上るとされ、最終的には死者数が8万人を超える被害に達するものと推定される。