2011年7月27~30日にかけて新潟県と福島県で発生した記録的豪雨の名称。正式名は「平成23(2011)年7月新潟・福島豪雨」。前線が朝鮮半島から北陸地方を通り関東の東に停滞し、そこに非常に湿った空気が流れ込んだために起きた。新潟県と福島県会津で27日昼ごろから降り始めた雨は、28日から断続的に1時間に80ミリを超える猛烈な雨となった。気象庁によると27日12時から30日24時までの雨量は福島県只見で680.0ミリ、新潟県加茂市宮寄上で623.5ミリなど、7月平年の月間降水量の2倍以上を記録し、新潟県では広い範囲で400ミリを超えた。また、国土交通省の新潟県三条市の雨量観測所では、27日午後8時~30日午後2時の雨量が1006ミリに達した。新潟県と福島県は04年にも「平成16(2004)年7月新潟・福島豪雨」に見舞われているが、今回の豪雨はその規模を大きく上回った。消防庁がまとめた8月4日現在の新潟県と福島県の人的・住家被害は、死者4人、行方不明者2人、負傷者10人、全壊21棟、半壊4棟、一部破損101棟、床上浸水1807棟、床下浸水7466棟となり、避難勧告・指示は47万人以上に出された。土砂災害も、国土交通省の8月4日現在のまとめで、土石流等32件、地すべり15件など、18市町村で83件の土砂災害が確認され、8河川で10カ所の堤防が決壊、堤防・護岸の一部流出などは144河川で525カ所を記録した。被害の大きさから、新潟県では新潟市など15市町に、福島県では只見町など9市町村に、災害救助法が適用された。