雨上がりの空に現れる虹のうち、通常観測できるものを主虹または第1次虹といい、主虹の外側にできる一回り大きい虹を副虹または第2次虹という。理論上、主虹と副虹は必ずワンセットで発生するが、副虹は色が薄く見えにくいため、観測されるのは珍しい。虹は、空気中にある雨の水滴に太陽光が屈折・反射して起きる現象。つまり、太陽とは反対方向に現れる。主虹は、太陽の光が水滴に入射し、時計回りに1回反射して出ていった光によって生じるもので、色の並びは、内側から紫、藍(あい)、青、緑、黄、橙(だいだい)、赤となる。副虹は、太陽光が水滴の中で2回反射した光によって生じる。この光が観測者に達するには、水滴の中で反時計回りに屈折しなければならないので、副虹の色の並びは主虹と逆になり、内側が赤、外側が紫となる。副虹の色が薄くなるのは、主虹より1回多く反射することによって、光が弱くなるためである。太陽と観測者を結んだ線の延長方向の点を中心に、視半径(観測者から見た、天体の中心と周辺との間の角)約42度に現れるのが主虹、約51度に現れるのが副虹である。