大阪大学の石黒浩教授と国際電気通信基礎技術研究所(ATR)知能ロボティクス研究所の共同チームが開発した遠隔操作型アンドロイド。telephone(電話)、tele-operation(遠隔操作)のteleに、humanoid(人間型ロボット)のnoid(~のような)を組み合わせて命名した。石黒教授らは、人の存在感やコミュニケーションを研究するため、特定の個人にそっくりな外観をもたせたロボット「ジェミノイド(Geminoid)」を開発したが、今回開発したテレノイドは人間として必要最低限の容姿と動作しか備えていない。あえて外見に特徴をもたせないことで年齢や性別が限定されず、操作する人の動きに合わせて目や口、首、腕の動きを再現することで、離れた所にいる人とでもロボットを介してコミュニケーションしているように感じられるという。また、抱きかかえたりいすに座らせて使用することを想定し、素材は柔らかく、身長80センチ、重さ5キロと大きめの赤ちゃんぐらいの大きさとなっている。離れて住むお年寄りと孫とのやりとりや、家庭教師などの遠隔教育といった利用が考えられている。コンピューターやロボットなどの開発会社イーガー(大阪市)から、研究や介護、教育機関向けに、約70万~300万円で10年10月から販売される予定。