パラマウントベッドが開発した、就寝中の睡眠と覚醒のリズムを測定・記録・分析するシステムで、2009年5月末から販売が始まった。体の動きの微弱な変化をとらえて、眠っているのか起きているのかを判別し、その様子を毎日記録して、60日分までのデータを最大100件までSDメモリーカードに記録する。高感度センサーを内蔵した770mm×286mmのシート状の装置で、マットレスの下の上半身の位置に敷いておくだけでよく、体に器具を装着するような不快感がない。各データの表示にはパソコンと専用のソフトが必要となるが、平日や休日、飲酒した日とそうでない日など、2パターンの分類ができ、睡眠の規則性や熟眠度などの分析、さらに睡眠改善のアドバイスをする機能も備わっている。個人の健康管理はもとより、高齢者施設や病院などでの活用が考えられており、特に後者では、深夜、施設利用者や患者が目を覚ましてトイレに行く際に転倒する事故が現実に起きているうえ、徘徊(はいかい)の心配もあるため、職員は深夜にいたるまで気を配る必要に迫られている。こうした状況下での使用も考慮され、リアルタイムでパソコンにデータを送ることのできる、有線・無線LAN(ローカルエリアネットワーク)に対応した機種もあり、覚醒を感知してアラーム(警告音)を鳴らすこともできるため、職員の負担軽減にも通じる。