エンジニアの石田賢司が変形ロボットの研究のために展開している個人プロジェクトであり、開発されたロボット自体がこの名で呼ばれることもある。「NO TRANSFORM, NO ROBOT.」のコンセプトを掲げ、アニメーションに登場する変形ロボットさながらに自動変形するロボットを追究しており、2002年に開発された「1/12スケール変形ロボット1号機」以降、シリーズを継続している。各機とも12分の1スケールの車両形態から二足歩行ロボットに変形し、その変形パターンはシリーズごとに刷新されるため、デザインも異なる。変形後は人型になるものが多いが、1号機などは人型ではなく、中には準人型と呼ぶべきものもある。12年12月時点で最新となる「1/12スケール変形ロボット7.2号機」は、ラジコン操縦ができるスポーツカータイプの車両から、複雑なプロセスを経て人型ロボットに変形して立ち上がり、二足歩行やさまざまな動作をみせる。拳を撃ち出す「ロケットパンチ」の操作や、ボディーに仕込まれたカメラからの映像をタブレット型パソコンなどでモニターすることができるほか、再度車両形態へ変形させることもできる。同年12月1~2日に東京の日本科学未来館で開催されたDIY(Do It Yourself 自分で作ろう)のイベント「Maker Faire Tokyo 2012」に出品されて注目を集め、変形の様子はホームページや動画投稿サイトなどでも紹介され、話題を呼んでいる。ハンドメイドによる受注生産を限定10台で受け付けており、価格は1台198万円となる。今後はロボットの大型化や合体ロボットの研究にも着手し、2030年を目標に、人が乗れるサイズの変形合体ロボットの実現を目指していくという。