地球に衝突する可能性のある小惑星や彗星を見つけ出す国際プロジェクト。アメリカ、イギリス、ドイツ、台湾の大学や研究所が参加し、アメリカのハワイ州マウイ島に設置した望遠鏡で全天を捜索する。観測によって得られるデータを、太陽系や惑星の成り立ちの解明などに生かすという狙いもある。全天捜索は口径1.8メートルの望遠鏡4台と、14億画素の超巨大CCD(電荷結合素子)カメラを使い、直径1キロ以上の危険な地球衝突天体の動きをすべて把握することを目指す。2008年12月、最初の望遠鏡がマウイ島のハレアカラ山に設置され、ハワイ大学天文学研究所の管理の下で観測を開始。10年9月27日には、「2098年に地球にぶつかる可能性がある」直径50メートルの小惑星が見つかったと発表された。12年までに残り3台の望遠鏡の設置を終える予定。整備にかかる費用は約1億ドル(約80億円)とも言われ、アメリカ空軍やNASA(アメリカ航空宇宙局)から資金提供を受けている。