2010年10月5日、スウェーデン王立科学アカデミーは、10年のノーベル物理学賞を、イギリスのマンチェスター大学のアンドレ・ガイム(Andre Geim)教授とコンスタンチン・ノボセロフ(Konstantin Novoselov)教授の2氏に贈ることを発表した。両氏は、エンピツの芯の主成分であるグラファイトから新素材「グラフェン」を開発、その功績が認められた。グラフェンは、炭素原子が六角形に結合したシート状の物質で、厚さは0.38ナノメートル(ナノは10億分の1)。強度が高く導電性にも優れているため、自動車やコンピューターのタッチパネル、太陽電池などの新素材として注目されている。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。1000万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)の賞金は両氏で分ける。ノーベル物理学賞は、ノーベル賞6部門のうちの1つで、物理学の分野で功績のあった人に贈られる。ノーベル賞のうち物理学賞と化学賞、経済学賞はスウェーデン王立科学アカデミーが選考する。