東京電力福島第一原子力発電所事故(福島第一原発事故)発生直後から10日間の事故の舞台裏を描いたテレビドキュメンタリー。アメリカの非営利・公共放送ネットワークのPBS(公共放送サービス Public Broadcasting Service)の番組Frontlineで2012年2月28日に放送された。日本でもインターネットを通じて、無料で視聴ができる(http://video.pbs.org/video/2202847024)。約54分の番組は、福島第一原発周辺の住民、福島第一原発の技術者、現場作業員、注水作業にあたった自衛隊員、東京消防庁の消防士から、東電幹部、菅直人前首相、来日したアメリカの原子力専門家まで、事故にかかわった多くの人々の証言と、未公開の消防士による深夜の作業記録など、緊迫した状況を伝える映像で構成される。メルトダウンによる最悪の事態をくい止めるべく、生命の危険を承知で立ち向かった技術者、作業員、消防士、自衛隊員たちの姿が、時間を追って鮮明に描き出されるとともに、事故発生当時にメディアが伝えた政府・東京電力発表の楽観的報道の裏で、どれほどの危機が進行していたかが浮き彫りにされる。