ジャパンディスプレイ(本社・東京都港区)が開発した、超薄型の高精細液晶ディスプレー。同社は、ソニーモバイルディスプレイ、東芝モバイルディスプレイ、日立ディスプレイズが統合した新会社で、2012年10月31日から神奈川県のパシフィコ横浜で開催された「FPD International 2012」にて、3種を出展した。中でも注目を浴びたスマートフォン向けのものは、厚さがわずか0.96ミリしかない対角5型(対角が5インチ、すなわち約12.7センチ)のディスプレーで、タッチパネル機能を内部に組み込んだ「Pixel Eyes(ピクセルアイズ)」を搭載しつつ、1920×1080画素のフルHD(フルハイビジョン)に対応する。さらに、ソニーの「WhiteMagic(ホワイトマジック)」を採用し、従来のディスプレーで割り当てられているRGB(赤、緑、青)にW(白)を加えたRGBWの4色を1画素に割り当て、明るさを向上。それにより、バックライトの消費電力を従来の半分ほどに低減させている。また、液晶分子を横に寝かせて回転させることでバックライトの光量を制御するIPS(in plane switching)方式の新型となるIPS-NEOを採用しているため、見る角度による明るさや色の変化も少ない。タブレット向けのものは、対角7型(約17.8センチ)で、2048×1536画素の表示に対応し、厚さは1.28ミリとなる。そのほか、車載向けのプロトタイプとして、対角12.2型(約31.0センチ)で、パネルを曲げながら角を丸くカットしたものも展示され、こちらは1920×720画素の表示に対応する。動画投稿サイト「YouTube」などでも製品内容をPRする映像が紹介され、革新的な薄さや性能が話題になっている。