ウィニー(Winny)などファイル共有ソフト(ファイル交換ソフト)を経由して感染するコンピューター・ウイルスの一つ。動画ファイルに偽装されてファイル共有ソフトにアップロードされていて、ユーザーが音楽やアニメの動画と思い込んで不用意にダウンロードすると、プログラムが仕組んであり、パソコン内のファイルを自動的に書き換えてしまい、データが完全に破壊されて復元することは不可能であるとされる。感染するとパソコン内のファイルのアイコンが、イカやタコなど魚介類のキャラクターの画像に書き換えられることからこの名称がある。警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは、2010年8月4日までに、イカタコウイルスのソフトを作成しコンピューターに感染させて文章などのファイルを破壊したとして、器物損壊容疑で大阪府泉佐野市の会社員の容疑者(27歳)を逮捕した。器物損壊とは、物理的のみならず、事実上感情上において他人のものを使い物にならなくした場合に成立する罪で、コンピューター・ウイルスによるデータの改変に適用されるのは初めて。この容疑者は、通称原田ウイルスの作者として知られており、08年には著作権法違反などの罪で、懲役2年の有罪判決を受けており、執行猶予中であった。