国際電気通信基礎技術研究所(ATR)が、同研究所の客員室長を務める大阪大学の石黒浩教授の研究の一環で開発した、携帯型の遠隔操作アンドロイド。2011年3月3日に試作機が発表された。10年8月に発表された遠隔操作アンドロイド「テレノイドR1」と携帯電話の通信技術を融合したもので、テレノイド同様に、手を広げた人のような形状で毛髪はなく、男性とも女性とも、子どもとも高齢者とも見えるデザインだが、身長80センチだったテレノイドに対し、こちらは20センチと、携帯電話端末並みのサイズとなっている。従来の携帯電話のように耳に押し当てるのではなく、目の前に持って通話。見かけや柔らかい触感で、携帯電話そのものを相手本人のように感じ、相手が目の前にいるかのように自然に対話することができるという。試作機では、まだテレノイドのように目や唇などは動かないが、今後、話し手の表情などを相手に伝えられるような機能を加えるという。ヨーロッパの民間伝承などに登場する小妖精(elf エルフ)のようなもの、という意味から「エルフォイド」と名付けられた。