感染したパソコンを外部から操作可能にするコンピューター・ウイルス(不正プログラム)のこと。なりすましウイルスとも。インターネット上の掲示板に犯行予告を書き込んだなどとして、2012年8~9月に大阪、三重両府県警がそれぞれ男性1人を逮捕したケースで、男性らのパソコンがこのウイルスに感染していたことが判明。犯行予告は第三者によるもので、男性らの起訴取り消しや県警の謝罪など異例の事態となったことから、ウイルスの危険性が大きくクローズアップされた。ウイルス対策会社のシマンテックやトレンドマイクロによれば、犯行に使われたウイルスは「iesys.exe」というファイル名で、パソコンの遠隔操作を可能にするトロイの木馬と呼ばれるタイプのもの。パソコン内部に第三者の侵入を許す「裏口」を用意することから、バックドア型に分類される。両社は、出所のわからないソフトをダウンロードしないこと、OSやセキュリティーソフトを常に最新のバージョンにすることなどを呼び掛けている。