東北大学が2011年7月1日付で同大学院工学研究科に設置した、極限ロボティクスに関する教育研究拠点。設置期間は17年3月31日までを予定し、国際的にも最先端の研究開発と人材育成の充実を図っていく。「からだの中から宇宙まで」のキャッチフレーズのもと、文字通り極限環境で活躍するロボットの応用研究に取り組むもので、以下の四つの活動領域が設けられる。(1)「宇宙ロボット」(Field and Space Robotics)では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ」の開発貢献や独自の小型衛星を開発してきたノウハウを生かして、宇宙探査用ロボットの開発を目標とする。(2)「災害対応ロボット」(Rescue Robotics)では、東日本大震災への対応を重要課題として位置付け、同大学を災害研究の拠点とすることも目指しつつ、さまざまな災害に対応するロボットの開発を目標とする。(3)「ライフ・イノベーションのためのロボティクス」(Medical Robotics & Life Innovation Technology)では、手術支援など医療用のロボットをはじめ、福祉、ヘルスケアに対応するロボットの開発を目標とする。(4)「分子ロボティクス」(Molecular Robotics)では、人工の生体分子(biomolecule)で構成されるナノ(10億分の1メートル)レベルの分子ロボット(molecular robot 分子機械や分子マシンともいう)の開発を目標とする。