廃炉が決まっている東京電力福島第一原子力発電所1~4号機を除く、国内全50基の原発を対象とした危険度ランキング。2012年6月28日、民主、自民など7党9人の超党派国会議員からなる「原発ゼロの会」(http://genpatsuzero.sblo.jp/)が発表した。メンバーは、民主党の近藤昭一、逢坂誠二、自民党の河野太郎、長谷川岳、公明党の加藤修一、みんなの党の山内康一、日本共産党の笠井亮、社民党の阿部知子、新党きづなの斎藤やすのりの9議員。ランキングでは、専門家やNPO法人原子力資料情報室、原子力安全・保安院などの情報をもとに、(1)原子炉の型や運転年数など炉の危険度、(2)耐震性や地盤状況の危険度、(3)周辺人口と事業者の行政処分回数といった社会環境面の危険度など、3分野9項目を15点満点で評価した。上位ほど危険性が高いということになる。なお、活断層の上にある敦賀原発や、東海地震が懸念される浜岡原発、東日本大震災で被災した女川原発など計24基は、点数にかかわらず「即時廃炉にすべき」としたのが特徴で、ランキングの対象となったのは26基。これによれば、1位は同率で大飯原発1号機と2号機。以下、3位に美浜原発1号機、4位に美浜原発3号機と、関西電力の原発が上位を占め、5位に中国電力の島根原発1号機と続く。一方、最下位は九州電力の玄海原発4号機だが、下位だから安全という意味ではなく、同会ではドイツのように「危険なものから順番に廃炉にしていく」という筋道をつけるための議論の「たたき台」だとしている。