風速がきわめて強い台風のアメリカなどでの呼称。アメリカのハリケーン・センター(NHC)、合同台風警報センター(JTWC)などの定義では、1分間平均の風速の最大値を基準として、太平洋北西部の熱帯低気圧の最大風速が128ノット以上のものをスーパー台風と呼ぶ。日本の気象庁とは階級の分類が異なり、気象庁では10分間平均風速の最大値(最大風速)が54m/秒(105ノット)以上の台風を「猛烈な」台風と定義している。名古屋大学と気象庁気象研究所のチームが、地球温暖化が進むと21世紀後半には日本南方の西太平洋で海面の水温が2度程度高くなり、スーパー台風が複数回発生して日本に被害を与える可能性があるという予測を、2009年9月7日までにまとめた。スーパーコンピューターの「地球シミュレータ」を使い、21世紀末の平均気温が産業革命以前に比して3度上昇するとのシナリオに基づき、2074~87年の日本付近の台風についてシミュレート。05年8月にアメリカに史上最大級の被害をもたらしたハリケーン「カトリーナ」をさらに上回る、風速が最大80m/秒に達するほどの強い台風が日本を襲う可能性もあるという。