東京電力福島第一原子力発電所の事故の原因を検証する第三者委員会。内閣官房に置かれ、中立的な立場から事故原因を究明し、再発防止の政策提言などを行う。メンバーは、「失敗学」の提唱者として知られる東京大学の畑村洋太郎名誉教授が委員長を務め、尾池和夫(前京都大学総長)、柿沼志津子(放射線医学総合研究所放射線防護研究センターチームリーダー)、高須幸雄(前国連大使)、高野利雄(元名古屋高検検事長)、田中康郎(元札幌高裁長官)、林陽子(弁護士)、古川道郎(福島県川俣町長)、柳田邦男(作家)、吉岡斉(九州大学副学長)の委員10人で構成。2011年6月7日に初会合が開かれ、菅直人首相は冒頭、「従来の原子力行政から独立した判断ができる委員会として調査・検証し、公開性を徹底し、技術的な側面だけでなく包括的に検討してほしい」とあいさつ。委員会は今後、「社会システム検証」「事故原因調査」「被害拡大防止対策検証」「法規制のあり方の検討」の4チームを設置して作業を進め、年内をめどに中間報告を取りまとめる。最終報告は原発事故収束後に出す方針。