参加各国の職業訓練の振興と青年技能者の国際交流、親善を目的として2年に1度開かれる、若い技能労働者の祭典。正式名称は「国際技能競技大会」。1950年にスペインの職業青年団の提唱により、隣国ポルトガルとの間でそれぞれ12人の技能者が競った競技会を起源とする。52年の第2回大会から71年まではほぼ毎年、それ以降は原則隔年で開催され、参加国や競技職種を広げてきた。2011年10月4日、イギリスの首都ロンドンで第41回大会が開幕。過去最高の51カ国・地域から944人の選手が参加し、翌5日からの4日間に、「CNC旋盤」「機械製図CAD」「溶接」「左官」「西洋料理」「造園」など46の職種で、満22歳以下の技能者たちがその力を競った。日本からは10年10月に行われた国内大会「第48回技能五輪全国大会(かながわ大会)」の優勝者を中心とする44人の代表選手が39職種に挑み、「情報ネットワーク施工」「製造チームチャレンジ」「CNCフライス盤」「印刷」「洋菓子製造」など11の職種で金メダルを獲得。さらに銀メダル4、銅メダル4の好成績を上げて、金メダル数も総メダル数も韓国に次ぐ2位となった。日本の参加は1962年の第11回大会から。いきなり金メダル獲得数で2位となり、以後1位8回、2位8回、3位7回という強豪になったが、70年代からは韓国、80年代からはチャイニーズタイペイ(台湾)も台頭。ヨーロッパ諸国をしのぎ三つどもえの様相を呈している。また今回から満を持して中国も参加。銀メダル1に終わったが、国家戦略の一環として位置づけており、今後の勢力地図が大きく変わる可能性もある。