乳歯に含まれる幹細胞を用いた再生医療の研究を推進するため、名古屋大学に設立された機関。同大大学院医学系研究科の上田実教授らが2007年12月6日に発表した。乳歯の中にある幹細胞は、歯や骨、さらに神経などの組織に分化する可能性を秘め、加えて骨髄や臍帯血に含まれる幹細胞よりも増殖能力が高い。乳歯は成長過程で自然と抜け落ちるため、提供者の肉体的負担が低く、受精卵を用いる胚性幹細胞(ES細胞)と比べて倫理的問題も少ないなどのメリットがある。今後、乳歯を同大付属病院などから募り、1万個程度の検体の収集を目指すという。