独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が保有する、有人潜水調査船。運航、管理は日本海洋事業株式会社が行う。最大潜航深度は6500メートルで、有人の潜水調査船としては世界有数の潜航能力を持つ。同船は、海洋科学技術センター(現・JAMSTEC)が、潜航深度2000メートル級の潜水調査船「しんかい2000」の後継機として開発、1989年に完成した。船体全長9.7メートル、幅2.8メートル、高さ4.1メートル、重さ26.7トン。搭乗可能人数3人(パイロット2人、研究者1人)、通常潜航時間8時間、最大速力2.7ノット。ハイビジョンカメラ、塩分や水温などの測定器、生物や岩石採取の際に使用する機器マニピュレーターなどを搭載する。主な調査目的は、(1)プレート調査による地球内部の動きの解明、(2)生物進化の過程解明、(3)深海生物の利用及び保全など。2012年5月までの約1300回の潜航で、新種の生物の発見、東日本大震災震源域海底の亀裂の発見など、数々の成果を上げている。