日本原子力発電(日本原電)が所有する、福井県敦賀市に立地する原子力発電所。1号機と2号機があり、1号機は東京電力福島第一原子力発電所と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)で35万7000キロワット、2号機は加圧水型軽水炉(PWR)で116万キロワットの電気出力を有する。1号機は日本初の商業用軽水炉として、1970年3月14日に営業運転を開始した。2号機の営業運転開始は87年2月17日で、3、4号機の増設計画もある。1、2号機の東約200メートルの敷地内に、浦底~柳ヶ瀬山断層帯を構成する活断層の浦底断層が走り、枝分かれした複数の破砕帯(地震などにともないできた地中の割れ目)の一部が原子炉建屋直下を通る。東日本大震災を契機とした全国原発の安全性点検の過程で、2012年4月に旧原子力安全・保安院が現地調査を実施した際に、破砕帯に活断層の疑いが浮上した。このため、原子力規制委員会が12月に専門家による現地調査を行い、その後の評価会合で2号機直下を活断層が通っている可能性が高いとの判断を下した。国の原発耐震指針(耐震設計審査指針)は活断層上に原子炉などの重要施設の設置を認めていないため、廃炉の可能性が高くなっている。