静止衛星の背後を太陽が横切る時に起こる障害。太陽からはさまざまな周波数の電磁波が輻射されており、地上のアンテナから見て衛星と太陽が重なった状態になると、これらの電磁波が衛星からの電波に加わり、通信の劣化や途絶を生じる。2010年10月7日、埼玉県鳩山町の気象衛星通信所(CDAS)で「運輸多目的衛星新2号」(ひまわり7号)の観測画像処理システムに障害が起こり、正常な画像配信ができなくなる事故が発生。気象庁は同日15時00分より、「運輸多目的衛星新1号」(ひまわり6号)に切り替えた。調査の結果、ひまわり7号本体の機能に異常はなく、太陽妨害による地上施設の誤動作と判明。同月12日、復旧を知らせる報道資料において、その旨も報告された。北半球においては、春分の日の前と秋分の日の後にそれぞれ数日、正午ごろ発生。気象庁ではあらかじめ可能性のある日を発表している。なお、もともと11月から地上設備のアンテナ保守のため、「ひまわり6号」への切り替えを計画していたことから、このまま「ひまわり6号」での観測を続け、「ひまわり7号」に戻すのは12月22日からになる予定。