経済産業省が開発を進める、次世代の検索エンジンプロジェクト。検索エンジンとは、インターネットのWeb上に広がる情報を、ユーザーが望むように、収集・提供するWebサイト。情報検索で訪れる入り口のWebサイトをポータルサイトといい、ポータルサイトでは、情報を提供する余白に広告スペースを設けて、広告収入を得ている。既存のポータルサイトには、Yahoo!Search、MSNやAOL Searchなどがあり、世界的にはGoogleがシェアの多くを占める。こうした状況下において、官民をあげて検索エンジンを新たに構築するプロジェクトの必要性を問う声がある。しかし、現在の全世界のサーバー数は約8065万台、約375億のWebページが存在する(2005年時点)と推定される。Googleのインデックスサイズでさえ81億ページに過ぎず、すべてのWebページを網羅しても、ユーザーが望む情報を提供できるとは限らない。情報大航海プロジェクトコンソーシアムは、2006年7月に38の組織が参加して発足し、07年4月から本格的に活動。企業や大学が技術とノウハウを集合し、検索対象をWeb上のデジタル情報に限らず、非Web上の情報やリアル世界のセンサー情報、適切な使用に限定した個人の行動履歴データも視野に入れ、今後、3~5年後に商用サービス化を目指すことにしている。開発された検索エンジンは、オープンソースで広く公開される予定である。