低価格の超小型ノートパソコンのこと。A5サイズで重量は1kg前後、記憶装置にフラッシュメモリーを使ったSSD(Solid State Drive)を採用したものが多い。ミニノートとも呼ばれる。台湾のコンピューターメーカーのアスーステック・コンピューターが、2007年10月に台湾や北アメリカで先行発売した「Eee PC」(イーピーシー)がその先がけで、同年6月の「COMPUTEX TAIPEI 2007」で199ドルで販売するという発表があったことから「199ドルPC」と話題になった。高機能化が進むコンピューター業界で、あえて使用目的をウェブ閲覧やメールなどにしぼり、下位モデルにはOS(基本ソフト)にLinuxを採用、マシン性能を抑えたことで低価格化を実現した。日本では08年1月に発売され、OSにWindows XPを採用、実売価格が5万円程度だったことから「5万円PC」と呼ばれた。発売と同時に、低迷するコンピューター業界を牽引する勢いで人気が高まり、アメリカのヒューレット・パッカード(HP)やデル(Dell)、台湾のエムエスアイコンピューター(MSI)やエイサー(Acer)などの大手コンピューターメーカーが次々とネットブック市場に参入。日本でも東芝やNECが参入し、さらに市場は活性化している。なお、ネットブックという名称は、インテルが08年8月にサンフランシスコで開催した「Intel Developer Forum(IDF)」で、低価格ミニノートを通常のノートパソコンと差別化して「ネットブック」と位置づけたことに由来する。