気象庁が発表する東海地震予知の関連情報の一つ。危険度の低い順に「観測情報」、「注意情報」、「予知情報」の3段階となる。第1段階の「観測情報」とは、地震の前兆現象であるとは直ちに判断できない場合や、前兆現象とは関係がないとわかった場合に発表される。具体的には、東海地域に設置されている、前兆すべり(地震の前兆現象)を観測する「ひずみ計」の少なくとも1カ所で有意な変化が観測された場合に発表される。また、顕著な地震活動が想定震源域内やその近くで発生した場合にも発表。防災対応は特になく、住民はテレビやラジオなどの情報に注意したうえ、平常通り過ごせばよい。2009年8月11日早朝に発生した駿河湾沖の地震で初めてこの「観測情報」が発表された。ひずみ計による検知はなく、「想定される東海地震ではない」としたものの、想定震源域で起こった地震であったため発表された。ひずみ計の2カ所で検知があり、前兆現象の可能性が高まった場合には、第2段階となる「東海地震注意情報」が発表される。さらに、ひずみ計の3カ所以上で検知があり、東海地震発生のおそれがあると判断した場合には、第3段階となる「東海地震予知情報」を発表。「警戒宣言」が発令され、住民避難や交通規制、百貨店などの営業中止などの防災対策が実施される。